切り身のネタケース

ガンシカされたってありがとうと言うよ

10数年前

遡ること10数年...

 

彼女こそ居たものの毎週毎週サーフィンに明け暮れて、今とは比べ物にならないくらい出会いも女も足りていなかった当時の自分。

 

30歳を過ぎたら結婚をして子供を作って1ヶ月2万円倶楽部に入部するんだろうなと、ぼんやり考えてはいたが結婚する予定や、そこまで本気な彼女がいるわけでもなかった。

 

そんな時に、友人の結婚式で一目惚れをした。

小柄で栗色の巻き髪を揺らしながら歩く彼女は当時デビューしたてだった西野カナに似ていたような記憶がある。

 

今なら、さっと話しかけれるが当時の僕にそんな行動力があるはずもなく、ただただ遠目で彼女を眺めることしかできなかった。

 

式から数日経ったとき新郎だった友人から連絡があり、「気になる子がいたならコンパをするぞ」と助け舟が出されたのだ。

それに二つ返事でお願いすることとなり、一目惚れした子と再開できることが嬉しくて舞い上がっていた。

 

コンパは盛り上がり、彼女の手を握りながら駅まで送ったのだが正直今となっては何を喋ったのかまでは覚えてないが、次の約束を取り付けたことは覚えている。

 

当時の僕が一目惚れした子にできることと言ったら当たり障りないトークだけ。

相手からしてみたら所謂”お友達”なわけで...

 

まぁ、相手の女性は惚れているって気付いていただろうな。

 

そんな彼女と付き合いたい気持ちを奥の方にしまって、当たり障りないトークを繰り返しながら何回も飲みに行ったり、ドライブをしたり、、、

出会ってから半年は経っていたと思う。

 

仲良くなってそろそろだと自分の中で勝手に告白することを決めた。

 

そんなドライブの帰り道、彼女が車を降りる前に僕は告白をした。

好きだから付き合って欲しいという言葉を添えて。

 

ばつが悪そうな顔で彼女は「急だから... 考えさせて」とだけ言って車を降りた。

その光景を忘れることはないだろう。

 

 

 

 

感がいい読者はもう結果が見えてるだろう

 

 

 

 

 

 

そう。

 

その後、メールでサラっと振られたのだ。

 

 

 

当時はなぜ振られたのか理解できなかったが、今となっては理解できる。

そんな失敗も深みになっているので結果オーライだと今は思っているが、かなり凹んで引きずったのを覚えている。

 

10年前の自分が今の自分を想像できただろうか。

無理だ。

まさかナンパをして独身のままの10年後になるなんて1ミリも想像できなかった。

後悔しているかといえば全く後悔していない。

 

 

今となっては1人の女性に拒否されても僕の心は1ミリも動かなくなったが、当時の僕の心は揺さぶられまくった。

 

 

どちらがいいのかは僕には分からない。

今の僕は、広義の女性は好きだが女性を好きになることがなくなった。

人として好きになることは当然あるが、急に連絡が取れなくなっても心が揺さぶられなくなってしまったのだ。

それはそれで寂しい。

 

酔っ払って纏まりがなくなってきたのでここら辺でおしまい。

 

ほなまたね